DRIFTING ON THE NAKAGAWA
新隊員えぢそんシャモの瀬で轟沈に万歳三唱! 06.10.14〜15
 2006年秋。5月以来久方ぶりの川下りは久慈川となった。秋の久慈川はいつも何かが起こる。茨城本部の副隊長&なぞ中コンビもこの時期は仕事柄参加しやすいとのことで早々と参加表明をしていたのだが,直前になって,なぞ中は妻の瀬に陸沈,副隊長もご近所の付き合いの瀬に午後からの参加となってしまった。
 結局,川を下ったのは,ワシ,おじじ夫妻,そして今回はるばる神奈川から入隊希望のえぢそんが初参加となった。えぢそんはまともな川下りは初めてで,しかもネットで1万円で購入したポリ艇で初乗りだという初めてづくし。これは大いに期待できそうだ。ウシシ…
感動的轟沈に万歳三唱
 スタートは,水郡線袋田駅裏手の川原から。初ポリ艇でのチャレンジにもかかわらず強気のノー沈宣言をするえぢそんに,これは久慈川の神様にきっと罰を与えられるぞとほくそ笑みながら出発する。 
 この日の久慈川は水量が多く,隠れ岩に引っかかることもなく,快適な旅が続いた。
 しかし,久慈川最大の難所「シャモの瀬」はいつもの2倍増しの豪快な2.5級の瀬となっていた。始めにワシ,おじじ夫妻と何とかクリアし,轟沈必至のえぢそんをカメラを構えて待つ。
 ところが,えぢそんは期待に反して意外にもバランスが良く,「ありゃあこりゃあ乗り切っちゃうかなあ」と思うや否や,きっちりとまるで図ったようにカメラの目の前で轟沈。そのまま腹を見せた舟につかまりながら笑顔で流されていくえぢそんを見送りながら,絵に描いたように見事な轟沈ぶりに,思わず万歳三唱をしてしまった。白波の下で必至にもがき苦しみ,やっと水面に顔を出せた時の,苦しみから解放されたさわやかな笑顔。いつ見ても感動する。やっぱり川はいいなあ。身も心も洗われたえぢそんもこれですっかり川の虜となったことであろう。
 救助ロープを使ってえぢそんを引き上げたあとも,適度な瀬が何度も現れ,久しぶりに久慈川の楽しさを味わうことができた。えぢそんはその後も沈をくり返し,結局4回沈を経験するはめに。久慈川の神様はしっかりと試練を与えてくれたのだ。川をなめたらあかんぜよと。
音量を上げると遠くで万歳三唱をしているワシらの声が聞こえるぞ。
濫用乱入焚き火宴会
 上小川橋で上陸。この橋は初めての久慈川下りで副隊長&なぞ中コンビが散々な目に遭い,この橋で解体した舟とともに救出を待ったことから敗北者の橋と呼んでいる記念すべき橋なのだ。
 上陸後,おじじ夫妻は土浦の花火大会を見に行くために川原を去る。それと入れ替わるように副隊長が到着。大子に向かい,温泉で冷えた体を温める。
 夕闇が迫ると共に焚き火&宴会料理開始。副隊長は北海道で仕入れてきたスープカレーを。えぢそんは昨夜からつけ込んできたラム肉のホイル焼きを。ワシは蛤焼きとローストビーフを。焼きすぎて炭化したじゃがいもはいつもながらのご愛敬である。
 焚き火宴会で酒が進みすぎ,ビールが足りなくなり,急遽副隊長が「職場における優越的地位の濫用」で近くに住む部下を呼び出しビールを買ってこさせる。お礼に焚き火料理をもてなしていると,敗北者の橋の上からじっとこちらを除いている者が。なんと18号歌舞伎やす隊員が改造ベスパではるばる栃木から駆けつけてきてくれたのだ。彼は30分ほど焚き火で温まった後,またはるばると寒風の中をベスパで帰って行った。疾風のように現れて疾風のように去っていく月光仮面ベスパおじさんだったのだ。こうして3人だけの焚き火宴会のはずが,濫用者や乱入者のおかげでますます怪しい焚き火となり,夜も更けていったのである。
新隊員誕生!
 翌朝,副隊長がこれから東京に行くというので早めに朝食をとり解散。えぢそんはこのツアーで見事轟沈しつっぺり隊員として認められ,晴れて39号特殊工作艦えぢそんとなる。
 友よ,やっぱり川はいいぞ。いざ我とともにつっぺらん!
 
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