2001年5月につっぺり隊として初のツアーを組んだのが、毎年恒例となった五月場所の始まりであり、今年でつっぺり隊も8年目に突入したわけである。毎年飽きもせずにこのツアーはバカがたくさん集まる。まあ、季節もいいからだろうが、頭の中はいつも春なのである。さて、このバカたちが今回はどんなつっぺりをしてくれたのか、解説していこう。 | ||
八溝大橋からの川下りに集まったバカは7人。H氏、tosi、ライダー秋本、ビール艦長、terra、マイケル、そしてチーム[KAI」からkeigoさん。那珂川は水量も多く、かなり澄んでいた。無法松の瀬も、水量が多いと落ち込みもなく、みんな難なくクリアしていく。 | ||
そんな中で、今回5年ぶりにつっぺりツアーに飛び入り参加してきたのが、この男。15号マイケルである。彼は、昨年から職場が変わったのだが、休日まで残業漬けのあまりの仕事量の多さに耐えきれなくなり、全ての仕事を放り出してやってきたのである。 もう何もかも嫌になったと、川で命の洗濯をしに、アキレス製バナナ号を持参して瀬に漕ぎ出したのだ。 そんな彼も川でこそ沈をしなかったが、陸ではみごとなつっぺりをかましてくれた。 |
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「あれ、このテント何か足りないぞ。」 「5年ぶりに取り出したら、ポールが無いんですよ。支柱が無くちゃ、立ち上がらないですよね。」 何と川ではなく、テントでつっぺったのである。 |
弱っているマイケル隊員に 「おもしろくなってきたぞ。このまま何とかテントを作れ」 と喜んで命令を出す隊長。予備のテントは持っていたのだが、もちろん貸してやろう等という気はさらさらないのだ。 |
「立ち上がらないなら吊せばいいんだよ」 と木の枝にテントの頂上部を縛り付けて、吊す作戦に。 みんなで寄って集って好き勝手にテントを吊り始める。 |
「何だか蚊帳みたいだなあ」 「ティピーテントの蚊帳バージョンだね」 など、適当なことを言いながらみんなで作り上げる。 |
完成したテントに入り、 「これなら十分寝られますよ。」 と満面の笑みをこぼすマイケル隊員。 |
しかし、夜、いざ寝ようとすると、降り出した雨がどこかからたっぷりと入り込んでおり、床は湖状態。結局彼はテントを一度も使うことなく、車で寝たのだった。 |
さて、次のバカは、つっぺり隊一の恐妻家tosi隊員。彼の恐妻ぶりはかなりのもので、いつもキャンプに来るときには奥さんに黙って出てくる。怖くて言い出せないのだ。しかも、夜中にそっと出てくるので、朝気がついた奥さんから「今どこにいるの!」のメールが入るたびに、言い訳に必死になる男なのである。 | ||
そんなtosi隊員が、唯一気を許しているのが愛犬クッキー。 「出がけと帰りに迎えに出てきてくるのはおまえだけだもんな。」 と今回はファルトボートで愛犬と乗り込んだのだが、それが仇になってしまったのだ。 何でも無い瀬だったのだが、クッキーが驚いて動いたことで、ファルトのバランスが崩れ、あっという間にひっくり返る。愛犬沈である。沈の写真がないのは、いつもなら他の隊員は寄って集って沈の写真を撮りまくるのだが、犬が逆さになった船の中に閉じこめられてしまったので、その救出で手一杯だったのだ。主人であるtosi隊員は放っておいても、犬には優しいつっぺり隊なのであった。 |
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次のバカは、ビール艦長の職場仲間のH氏。流れが岩にぶつかっているところで、お決まりの沈。しかし、インフレータブルでここまでひっくり返るのは難しいのでは。 | ||
そんなこんなで、いつもの川下りを終え、宮原でテント村を展開する。雨の予報だが、そんなことは一切気にしないのだ。 買い出しを終え、ビールもしこたま買い入れ、満漢全席宴会へと突入する。各自が十八番料理を作って振る舞うのだつっぺり隊スタイルなのである。 |
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最初に作り出したのが、tosi隊員。「僕ヘルシーにサラダを作ります。」 彼は、昨年の転覆隊ファンの集いで、コレステロールたっぷりの料理をしこたま作り、こんなの食べたらガンになると、みんなから「ガンナル食」扱いされてしまったことを反省し、ヘルシー料理宣言をしたのだが、いきなりフライパンに油をたっぷりひき出し肉を炒め始める。そこに、チーズをのせ、さらに、プリン体たっぷりのたらこドレッシングをかけて完成。 「これでヘルシーなのか?」「こんなの食べたら痛風になるぞ。」「こりゃ痛風サラダだ。」 結局、何を作っても体に悪い料理になってしまうtosi隊員なのだった。(この2週間後に隊長は痛風の発作を発症する) |
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夜になり、雨が降り出した中で、tosi隊員を上回る極悪料理を作り出したバカが隊長だった。本人いわく「ロシアンたこ焼き」タコの他にからし、わさび、唐辛子が入っているのだ。タコよりもそれ以外の強烈薬味の入っているたこ焼きの方が圧倒的に多く、運良くタコを食べられたら当たりという罰ゲームのようなたこ焼きだった。 | ||
最後につっぺったバカがライダー秋本である。ダッヂオーブンでレーズンパンを焼いたのだが、裏側は完全に黒焦げに。まあ、つっぺり隊の料理でだからこんなものであろう。 | 降りしきる雨など全く意に介さず、いつもの怪しい夜はこうして更けたのだ。 | |
翌朝も雨模様で、9時頃には解散する。今回の参加者は合計8名。天気には恵まれなかったが、心は晴れ晴れしていた。職場に戻れば、みんなそれぞれ肩書きを持つ身だが、野良ではみんながバカになれるのがつっぺり隊なのである。バカになればなるほど、心が晴れていくのだ。友よ!バカはいいぞ! |