DRIFTING ON THE NAKAGAWA
鮭の産卵に大興奮!哀愁のパンツ男と孤高のライダー。ゴステロ隊員危機一髪!(2015.11.7〜8)
 昨年に続いて,今年も久慈川紅葉川下りを決行した。参加者は隊長,ゴステロ,無謀松,陽ちゃんライダーの4人。少数だがいずれもキャラが濃いコアなメンバーによるツアーとなった。
 久慈川でも一番紅葉がきれいな河原に集合。今年も鮮やかな紅葉が久慈川に映えて美しい。隊長とゴステロ隊員は偶然途中のガソリンスタンドで合流して現地に到着。雨の予報が出ていたので,焚き火タープを張り終えたところに,無謀松隊員が到着する。彼は河原に来るまで乗り付けるのは初めてだったため,早速つっぺる。砂地でスタックしてしまい,隊長の車で引っ張り上げられる。スタック沈である。いきなりの沈で悔しがる無謀松隊員は,その後到着した陽ちゃんライダーも同じ目に遭わせようと,砂地に誘導するが,さすがにそれに引っかかるほど陽ちゃんもバカでは無い。しかし,さい先の良いつっぺりスタートとなる。
 スタートは昨年同様大子の梁の下から。この時期にしてはかなり暑かったこともあり,無謀松隊員は下半身はパンツ一丁でポリ艇に乗り込む。「ぼくは沈脱はしないからこの格好でも大丈夫っす。」と宣言するが,久慈川の神様はこの発言を聞き逃さなかったのだ。この後,彼は悲惨な目に遭うのだ。 
 この日の久慈川はやたら水量が少なかった。元々久慈川はそれほど水量の多い川では無いのだが,この水量の少なさがやたら危険で大変な川となることに。しかし,渓谷美と紅葉はとても素晴らしかった。 
  久慈川には未だに沈下橋が数カ所架かっている。ここをくぐるのは結構スリリングで久慈川を下る楽みの一つである。更に,大きな声では言えない楽しみが,川沿いに面した温泉が覗けることである。ここを通るときには,自然とパドリングも静かになる。まあ,今まで入浴客を見たことはほとんど無いのだが,初めて下る無謀松隊員の期待は高く,自ずとピーピングスタイルになっている。覗き松である。
 楽しみにしていた久慈川最大の瀬である軍鶏の瀬も水量が少なすぎていつもの半分以下の勢いしか無い。せいぜい鴨の瀬程度であった。ここを下ったところで上陸し昼食をとる。
 しかし,ここに無謀松隊員に久慈川の神様が放った刺客がいたのだ。ブヨである。下半身丸出しの無謀松隊員だけがブヨに尻を刺されまくり,緊急避難と痒みを止めるために,尻を川に漬けながら飯を食うはめに。何とも情けない。
 軍鶏の瀬をすぎてからは,適度な瀬と瀞場が繰り返されるが,如何せん水量が少なすぎて何度もポーテージを余儀なくされる。特にコンクリートブロックで人工的に作られた瀬は凶悪で,水量があるときは乗り切れるが,水量がないと船がすぐに引っかかってしまう。隊長はバランスを崩し頭から水没して沈脱し,ゴステロ隊員はポリ艇がすっぽりとはまり込んで身動きが取れなくなってしまい,体に落ちてくる水流に,「ああ,こうやって死ぬんだ」と死を意識するほど危ない目に遭う。幸い何とか脱出できたが,川で一番怖いのは人工物であるということを改めて認識する。
 しかし,この時期の久慈川下りの魅力の一つは,産卵のために遡上する鮭を間近で見られることである。久慈川初体験の無謀松と陽ちゃんは,鮭を見つける度に何とか捕まえようと大興奮する。浅瀬では産卵中の鮭を何度も見かける。上の動画は,産卵が終わって最後を迎えようとしている鮭を見つけはしゃぐ無謀松&陽コンビである。おかげで何度も停滞を余儀なくされ,キャンプ地の河原に着く頃にはすっかり日が暮れてしまう。
 
 スタート地の車をピックアップした後は,観光ホテルやみぞのりんご風呂に入り,地元のスーパーで買い出しをして河原に戻る。まずは乾杯をし,黄金の河原宴会に突入する。隊長は椎名誠率いる雑魚釣り隊直伝の死に辛そば,陽ちゃんはもやし炒め,無謀松隊員は焼きししゃも,ゴステロ隊員は軍鶏鍋とそれぞれが一品料理を作る。
 ワシらしかいない河原の下流を,時々,ライトアップされた鉄橋の上を水郡線の気動列車が走る。なかなか感動的なロケーションである。焚き火ももやし放題。つっぺり隊的デカ焚き火をしても誰にも文句は言われない。
「やっぱり焚き火はいいよなあ。」と至福のつぶやきを語り合いながら,いつもの怪しい夜は更けていったのであった。
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